私たちには命を守る準備ができている【職員救急講習】
考査期間中の放課後、本校教職員がぞくぞくと第一体育館へ集まってきました。本日は、命を守るための大切な授業「救急講習」です。毎年のことですが「やってみる」この機会がなによりも大切だと感じています。教科書には書いてあっても、体と心を動かして練習しておかなければ、“そのとき” に対応することは難しい。
宮古消防署員から講習内容の説明
宮古消防署から3名の講師に来校していただきました。本日は、人が倒れてから救急車が学校へ到着するまでの心肺蘇生についてとエピペンの使用方法について学びます。
宮古消防署員のデモンストレーション
質の良い胸骨圧迫を行うためには、胸骨圧迫を行う側の姿勢(背筋をのばす)が大切。胸部中央を、手のひらの付け根で単三乾電池1本分(約5㎝)沈む程度、リズムよく押す。足は肩幅程度開き、自分の膝と相手の体を近づけると力が入るとのこと。「灯油ポンプを思い描いてください。手で握って液体を押し出し、ポンプが戻ったところでまた押すことによって液体が多く流れますよね。それと同じです」との説明。
胸骨圧迫訓練
圧迫が中断されるとせっかく流れていた血液の流れが弱まります。胸骨圧迫は体力を消耗しますので、複数人で交代しながら、救急車が到着するまで中断することなく続けます。圧迫訓練をおこなっている教員を助けるように、周囲の教員が手拍子でリズムをサポートしていました。
AEDを使用した訓練
より現実に近いかたちで取り組んでみます。倒れた人を発見したら、まず呼吸を確認。大きい声で周囲にいる人に協力を要請。「あなたはAEDを持ってきてください!あなたは救急車を要請してください!」と手で相手をさしながら明確な指示を出し、胸骨圧迫を開始する。
AEDが到着したら、AEDをセット。セットしている間も、胸骨圧迫の手を止めてはいけません。そしてAEDのスイッチオン。その際、周囲にいる人へも危険がないよう、「離れてください」と指示をだす。
消防署から宮古水産高校までの所要時間は約10分間
救急車を要請した際、消防署から宮古水産高校までの所要時間は約10分間。この10分間、どう対応するかが命を守る鍵です。倒れた時間は何時何分だったか、AED電気ショックは何回与えたかなど、救急隊員へ引き継ぐための記録も大切です。
エピペンを使用する訓練
アナフィラキシーを起こした人へエピペンを使用する際は、
① エピペンはこの人物のものかを確認する
② エピペンは使用期限内のものかを確認する
③ さす場所(前側大腿部)を確認する
④ 正しく持つ(針が出る側が下になっているか)
⑤ エピペンをさす時間は約5秒間
⑥ 何時何分にエピペンを使用したかを記録する
職員全員が実際に試してみました。
“私たちは絶対に命を守る”という強い気持ち
「なにか質問はありませんか」との講師の言葉に、「水産実習場や調理実習室は水で濡れている場所も多い。その際はどうすればよいか・・・」「船のなかで起こった場合は・・・」など、本校特有のシチュエーションへの質問が先生方からありました。先生方の「私たちは絶対に命を守る」という強い気持ちが感じられました。
本校のAED設置場所
本校のAEDは職員玄関、第一体育館、山田実習場、船に設置されております。